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No.0006 スペイン最古の街Cadiz(カディス)

とうとうやってしまいました。スペインの至宝、アンダルシア観光でグラナダやらセビリア、美しいところを回ってたくさん写真を撮ったのに、今更全部データがない!何か怪しいと薄々気づいていたものの、こうやってブログ記事にしようといくらハードディスクを探してもメモリカードを開けまくっても、ないものは無い・・・

 

ということで、カディスの絵を即興で描きました。

 

イラスト:maki

■アンダルシア周遊最後の街

多分、こんな旅程だったように思います。(なぜかこの旅行は、画像も旅程記録の全部データが無い)

 

東京HND→パリCDG→スペイン・マラガ空港AGP→コルドバ、グラナダ、セビリア→カディス→マラガAGP→パリCDG→東京HND

 

街の移動は高速列車と高速バスを使いました。

アンダルシアは観光が充実していて治安も良いですが、フランス留学時代にフランス人から「南スペインではクルマにもとにかく気をつけろ!危険!」と散々言われていたので単独でのレンタカー移動は考えませんでした。

 

マラガ(ピカソの出身地)

コルドバ(メスキータ)

グラナダ(アルハンブラ宮殿)

セビリア(大聖堂、スペイン広場)

 

これだけでも十分すぎるほどに見所、美しさ、食の豊かさを堪能できたのに、ここまで来たのならとジブラルタル海峡の西側に位置するカディスに行ってみることにしました。それに、この日がまたしても12月25日クリスマス当日。どこへ行っても閉まっているのでそれならば歴史と景色だけで楽しめるところに行ってみようと決めたのがカディスだったのです。

 

「スペイン最古の街」

「クリストファー・コロンブス出航の地」

 

として歴史あふれる海沿いの街です。

セビリアから鉄道で訪れました。

 

■カディスってどこやねん

「カディス」というスペインの街の名前を初めて聞いた方もいると思います。それに、どこ!?って感じですよね。

一筆書きを頑張った私の手書きヨーロッパ白地図をごらんください。

まだまだ西には、ポルトガルのリスボンやロカ岬が控えているものの、このカディスこそ大航海時代の重要拠点です。それにしてもジブラルタル海峡というのはまさに地中海の関所、一番距離の狭いところで14kmだそうです。そんな位置にあるのがカディス。

 

さあ、どの辺りにあるかはわかっていただけたでしょうか。

 

更に一筆書き地図をもう1枚。

 

こちらは、半島状のカディスの街全体です。

観光客は、「カディス駅」から先の「旧市街」エリアに主に訪れることになります。駅からヘノベス公園あたりまで直線的には2km無いぐらいですので、全てを徒歩で回っても半日あれば1周できるような距離感です。

■カディス旧市街を歩く

終着のカディス駅で列車を降りると、

 

「人が全然いない」

 

という状態の2011年12月25日クリスマスの日。

 

世界遺産のアルハンブラ宮殿とは異なりカディスは歴史的な意味はあるものの、とりわけ大建造物や目玉が無いので当然のことでしょう。今回、私は、「ロケーション」ということに重点を置いてこの街を観に来たので、全然構いません。

 

カディスは半島状になっている街ですのでまっすぐ歩いて海にぶち当たったら、そのまま引き返す、あるいは海岸線沿いに辿っても駅に戻ってこれる単純構造。しかしせっかく来たので1泊することにしていました。

 

ホテルへ向かう途中、お腹が空いたのでランチを食べたかったのですが、気軽に入れそうなところはいずれも閉まっているし、開いているところはやたら高い感じです。たまたま、テイクアウトのピザを見つけたので小さいのを買って、公園のベンチで食べました。12月というにはきつすぎる太陽で、全く冬という感じがしません。公園の木もエキゾチック・ジャルダン的な亜熱帯ぽい木でした。予約していたホテルはメインストリートにあるのですぐ見つかり、荷物を部屋に置き身軽になって早速街歩きへ。

 

半島に縦横に狭い通りがいくつも交差するような、私の好きな構造のところです。両側の建物が高いので薄暗くもあり、それがきっと夏場には陰を作ってくれると思います。そして間口の小さな店がたくさん並んでいて、ものの見事に全部閉まっているものの、明日にはオープンするでしょうから、今日は半島の先端方面の海の景色をたのしみます。

 

ここから見える海は、地中海ではなくて大西洋です。

一番出っ張ったところから、旧市街を眺めるとあの丸いクーポラがある大聖堂がよく見えます。白っぽい建物と、オレンジベージュの教会、絵になる色合いとバランスです。いっぱい写真撮ったんですけどね...。

 

相変わらず暑くて海沿いの遊歩道ではゆっくりしていられません。見どころの旧市街の中心部に戻りましょう。中心部はBarrio de Populo バリオ・デ・ポプロというエリアになり、大聖堂や、船の監視塔 Torre Tavira タビラ塔などが密集しています。

 

タビラ塔は45メートルあって市街唯一の展望所であると同時に、カメラ・オブスクーラがスペインで最初に設置されたとのことでした。カメラ・オブスクーラって何ですかと思い調べたら、ピンホールカメラの一種でした。「暗い部屋」というラテン語です。

塔はやっていたので、中を見学しました。

 

写真が見つからないので、また急遽描きました。もう、線が歪む(笑)

 

左が昔のタビラ塔(白〜ベージュっぽいレンガ)

右が現在のタビラ塔(完全に白に塗装され、ポイントに赤が使用されている)

何だか雰囲気がガラッと変わったようです。

 

周辺はレストラン街などもあって、翌日に訪れました。全てのお店や通りが、ノスタルジーを感じる作りで「外国に観光に来て日本では観られない光景を見たなあ!」という感慨がありました。陽が落ちる前にホテルに戻りのんびりしていると、20時頃から通りのレストランもオープンし始めて、人が出てきました。ホテルの部屋の窓が通りに面していて、ちょっとバルコニータイプだったので窓を大きく開けていると、まるで自分も通りにいるみたいな気分になれます。静かなホテルが好きな人もいますが、私はこういう賑やかな通りや広場に面した部屋が好きです。グラスや食器の音、話し声、こういうのを聞いていると旅気分が上がるってものですよ。

 

■アンダルシア旅行のスパイスとして

セビリアからも列車で2時間かかります。そしてセビリアも見所が多いので、日程に余裕があればカディスを訪れてみてはいかがでしょうか。ビーチがあるのできっと夏場は大混雑だと思うのですが、それ以外のシーズンは落ち着いてのんびり街歩きができるところです。それにしても、アルハンブラ宮殿より、カディスの写真を撮るのを楽しみにこの日程を組んだのに、10日間の写真が1枚も見つからない(ではなくてきっとデータ全消去したんだと思う...)。

 

翌日の夕方、またカディスの駅から特急列車で今度はマラガへ戻りました。アンダルシアへの空港拠点は、マドリッドかマラガになると思いますが、マラガは人も豊かな感じで治安も良いし街も賑やかで温暖で良かったです。マドリッドには良いイメージがなさすぎて、あまり好んで行こうと思わないんですよね。

 

海を感じるスペインの街。

バルセロナ、マラガ、そしてここカディス。機会があればぜひどうぞ!


text&illustration : maki

フランス留学、雑誌・旅行・航空会社を経て企画制作会社設立。2013年より東京・三軒茶屋にて雑貨&デザインアトリエをオープン。